彫刻の解釈::珊瑚彫金の世界
高知県 仙頭珊瑚加工所

彫刻の解釈

  職人の熟練された技術によって生み出された珊瑚の彫りものは、伝統と文化を現在に伝える大切な素材です。日本では、江戸時代の彫刻師が珊瑚を扱うようになったため、観音像・七福神などの神像・仏像、菊、牡丹(ぼたん)、椿(つばき)等の花、鯉(こい)等の魚がよくモチーフとされ、立体的な彫刻が多くみられます。イタリアでは、シェルカメオの職人が珊瑚を扱うようになったため、伝統的な絵柄である少女の横顔や天使が浮かし彫りされているものが多くみられます。代々の職人は珊瑚素材の性質からモチーフのデッサン、彫りの技術まで見習うように伝えてきました。そのため、彫り出された絵や形にはその国の文化が色濃く映し出されています。
  こうした彫りものには、素材の色やテクスチャの美しさに加えて、伝統的な絵柄、形の美しさ、また、職人の技と努力への共感が人を魅了します。
  桃色と深海珊瑚の斑紋が鯉の肌に生命力を感じさる彫りものです。蜜蝋(みつろう)で繊細に組んだ金と小さく散らした真珠が鯉に躍動感を与えています。
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